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2023.12.22

子どもは楽しく、親も楽しい(助かる)"魔法の文学館"【スタッフブログ 設計:重野】

櫓
重野 時廣
重野 時廣
スタッフブログ

こんにちは。

先日8歳の娘から「知ってるよ。本当はサンタさんってお父さんなんでしょう?」と問い正され、2秒固まった設計の重野です。

世間はもうすぐクリスマスですね!

今回はクリスマスカラー繋がりというにはこじつけ甚だしいのですが、最近開館した「魔法の文学館」が良かったのでご紹介します。

魔法の文学館は、かの「魔女の宅急便」の原作者で知られる世界的児童文学作家の角野栄子さんの文学記念館です。

「文学館」って聞くとなんだかお固そうでお勉強感ありますよね。私も概ねそんな印象を抱いておりました。

が、訪れてみてびっくり。

建物の中に入った瞬間、ワクワク高揚感。

「何だろう?この高揚感?」

その正体は、エントランスホールを抜けた瞬間飛び込んでくる圧倒的なピンク色でした。

しかもそのピンクが色んな家の形をしていて、それが奥の方まで続いていて、まるでピンクの街が文学館全体に広がっているよう。

ここだけで既にうちの娘と奥さんは一気にテンションぶち上げです。

「文学館」に行こうと最初誘った時とのあのリアクションとの差・・・。

この圧倒的なピンクの由来は、角野さんの「魔女の宅急便でキキが降り立つ『コリコの町』みたいな内部にしたい」というご意向と、トレードマークのいちご色がいちご色に依るとのこと。

よく見るとそのピンクの街は、本棚をはじめとする家具や壁やなんやかんやになっています。

特にエントランス入って最初の大階段下のホールの什器には様々な細やかな楽しい仕掛けが施してあるのですが、それはぜひぜひ実際に訪れて体験していただければと思います。

建物は公園の斜面に沿って建っています。

中央の大階段はそのまま斜面をトレースするように建物を斜めに上下に貫くように配されていて、来館者は階段を上ってそれぞれのエリアに足を運ぶ動線です。

空間のあちこちには魅力的な読書スペースが。

窓際のヌックのようなスペース、テーブルと椅子、ベンチ、ごろ寝しながら読めるスペース、テラス。

そして、その間を縫うようにピンク色のかわいい家の形をした本棚が。

あちこちに散在しているので量感を意識しないのですが、実は全体で1万冊もの蔵書があるのだとか!

角野さん御本人の意向として「来館者が自分で本を手に取って最後まで読む」ことをとても大切にされたそうです。

確かに、いろんな読書スタイルで心地よく本を読めそうな設えがそこかしこに施されているので、思わず本を手に取りたくなります。

建物の他のエリアには角野栄子さんのアトリエを模した展示スペースや企画展ギャラリー、ランチも出来るカフェがありました。

実はあまり角野栄子さんのことを存じ上げていなかったので、アトリエスペースはとても興味深く面白かったです。

娘は角野さんのトレードマークとも言える素敵なワンピースのかわいさに釘付けでした。

カフェは大階段の一番上。最上階と言っても前述のように斜面に沿って建っているので、カフェから公園と地続きのテラスに出ることも出来ました。

ちょうどお昼すぎだったので公園の緑を眺めながらランチ。テラスにも出てゆっくりしました。

規模自体はそんなに大きくないのですが、のんびり本を読んだりお茶したり展示観たりしていると意外と気づいたら夕方になっていて、子供と一緒に一日まったり過ごすのにとても良い施設でした。

そして何より、子どもは放っておいても勝手に食い入るように本を読んでいるので、日々の生活に忙殺されていらっしゃる親御さんとってはほっと息がつける、希少でとても助かる場所であったりします。